今回は女性ホルモンと基礎体温について書いていきます
女性のカラダにはリズムがあり、カラダとココロはホルモンバランスによって大きく左右されます。月経が終わり、また月経が始まる1か月の間に、やたらとイライラする時期もあれば、体調も気分も絶好調な時期があったり…。女性なら誰でも日々実感していることなのではないでしょうか?そんな女性特有のリズムを作り出しているのが、2つの女性ホルモン。卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)です。2種類の女性ホルモンの分泌量は約1か月で変動し、排卵や月経を起こしたり、基礎体温を上下させたりします
妊娠・出産や、月経前症候群(PMS)、更年期障害など、女性ホルモンに影響される女性のカラダの仕組みをちゃんと知って、快適な日常生活を送りましょう
エストロゲン
【働き】①女性らしさをつくるホルモン ②女性らしいカラダをつくり、子宮に作用し、妊娠に備えて子宮の内膜を厚くする ③自律神経、感情の動き、骨、皮膚、脳の働きにも大きく関わっている ④基礎体温を下げる働きがある
【分泌時期】・生理の終わり頃から、排卵前にかけて分泌が多くなり、基礎体温は低温相を示す ・エストロゲンの分泌が多い時期は卵胞期と呼ばれ、比較的カラダもココロもお肌も安定し、体調が良い時期
プロゲステロン
【働き】①妊娠を助けるホルモン ②受精卵が子宮内膜に着床しやすい状態に整え、妊娠後は妊娠を継続させる働きをする ③体内の水分を保持したり食欲を増進させる働きがある ④基礎体温を上げる働きがある
【分泌時期】・排卵後から次の生理にかけて分泌され、基礎体温は高温相を示す ・プロゲステロンの分泌が多い時期は黄体期と呼ばれ、人によっては、腹痛、腰痛、頭痛が起きたり、むくんだり、精神的に不安定になってイライラしたり、吹き出物が出たりすることもある←※このような症状が重くなると、月経前症候群(PMS)と呼ばれる
基礎体温でわかるカラダのリズム
基礎体温のグラフでは、生理や排卵など、女性のカラダをコントロールしている女性ホルモンの動きが確認できます。基礎体温を継続的に測定、記録することで、自分のカラダのリズムが見えてきます
健康な女性の基礎体温をグラフにすると、上の“基礎体温の変化”のグラフのような二相の曲線を描きます。このパターンは生理や排卵など、女性の生理周期によって繰り返されています。
健康な女性の基礎体温の目安
・生理周期 25日~38日
・生理期間 3~7日
・低温相が 36.00℃以上
・高温相と低温相の温度差 0.3℃以上(二相曲線になっている)
基礎体温をつけるとこんなことがわかる!
①次の生理の予測ができる
②体調が良い時期、悪い時期を知ることができる
③妊娠しやすい時期の目安が予測できる
④きちんと排卵できているかどうか確認できる
⑤女性ホルモンが分泌されている確認できる
⑥妊娠の可能性を早期にチェックできる
⑦流産の可能性がチェックできる
⑧更年期症状の早期発見に役立てられる
※基礎体温の測り方や判読の仕方を知りたいときは、いつでも当院に来てください基礎体温表もお渡しします
コメント
ホルモンの分泌量がほぼ変化しない男性に比べ、ひと月に4回もの(月経・卵胞期・排卵期・黄体期)変化が起きている女性のカラダ できれば男性には女性のホルモンサイクルを理解し、広い心で接してほしいところ まぁ、我が家でも主人と子どもから私は鬼と呼ばれています… 家の中では常にキレスイッチが入ってしまいます(自覚してますよ…家族よごめんなさい) ホルモン周期に関係なく毎日だわ…苦笑 私のことは置いておいて… 「オンナはわからんわ~」と言われる前に、女性ホルモンのバランスを整えて、安定した精神状態を保つ努力をしたいですね
女性ホルモンを整えるには・1週間に3回は適度な運動を行う ・夜12時までには就寝して十分な睡眠を心がける ・栄養バランスのよい食事をとる(大豆イソフラボンはオススメ)がいいようです 女性ホルモンが分泌されるしくみはとても繊細なものです。ストレスや不規則な生活を改善して、穏やかに過ごせるようにしたいですね
でも、自然に女性ホルモンが整うのが一番ですが、ホルモンはなかなか手ごわい場合もあります 例えば、・月経痛がひどい ・不正出血 ・月経前症候群(PMS) ・更年期症状 ・不妊 ・自律神経失調症など の症状がつらい女性は薬(漢方薬やピル)によるホルモンバランスの調整が必要な場合もあります。(お気軽に診察やメール相談お受けしております)
次回はそんなホルモンバランスの乱れからくる症状について書いていきたいと思います
産婦人科に関わる知識についてのブログ掲載内容のご要望があれば、このホームページ内メールよりお知らせください
長くなりましたが読んで頂きありがとうございます