ブライダルチェックとは…“結婚するパートナーへの思いやり”

ご自身の体がいつでも妊娠できる状態にあるのかを確認する婦人科検診の一つです。

女性の晩婚化がすすむなか、初産を迎える年齢も上昇しており、2015年では30.7歳（厚生労働省発表データより）となっています。晩婚化で問題となるのは、「不妊症」です。不妊治療は数年単位で行うことも珍しくなく、同じ原因であっても、年齢が進むにつれて治療に要する時間も長期化する傾向にあります。

こうした状況の中、結婚前の女性に知っておいてもらいたいのが「ブライダルチェック」です。

子宮や卵巣に異常があると、妊娠自体が困難になりますし、クラミジアや淋病などの性感染症（STD)に感染していると、不妊症や子宮外妊娠の原因となったり、お腹にいる赤ちゃんにも産道感染し流産や死産につながることもあります。

子宮や卵巣の異常、性感染症は進行しないと自覚症状に乏しいことも多く、症状が現れてから婦人科を受診したのでは、「自然妊娠は難しい」ということにもなりかねません。　　　　　　　　

そこで結婚前に婦人科でブライダルチェックを受けることで、妊娠・出産に支障をきたす病気がないかを確認、もしくは早期発見・治療をして、元気な赤ちゃんを授かりましょう。

当院のブライダルチェックの検査内容

♡ブライダルセットＡ（診察・採血）8,300円

①Ｂ型肝炎ウイルス～厚生労働省によると国内でのＢ型肝炎ウイルス持続感染者は110万人～140万人。パートナーへの感染、分娩時の母子感染の可能性があります。

②Ⅽ型肝炎ウイルス～厚生労働省によると国内でのⅭ型肝炎ウイルス持続感染者は190万人～230万人。パートナーへの感染、分娩時の母子感染の可能性があります。

③梅毒～性交渉で感染しますが、妊娠中は胎盤を通じて胎児に感染する可能性もあります。

④風疹～妊娠初期に風疹にかかると赤ちゃんに先天性異常が起こる可能性があります。その割合は約4割と言われています。

⑤エイズ～HIV（ヒト免疫不全ウイルス）は精液・血液・膣分泌液・母乳などから感染します。治療法はありません。

⑥HTLV－1～ヒト成人白血病ウイルス。母乳や血液を介して母子感染する可能性があります。

 

♡ブライダルセットＢ（診察・おりもの検査）9,300円

①クラミジア～最近多い性病です。感染すると卵管に影響を与え、不妊や子宮外妊娠・流産の原因になります。

②淋菌～感染すると不妊の原因になります。分娩時に母子感染する可能性もあります。

③おりもの検査～カンジダ菌・トリコモナスなどの検査をします。

 

♡ブライダルセットⅭ（診察・内診）6,700円

①超音波検査～子宮筋腫や子宮内膜症などの病気がないか、卵巣の健康状態などを診ます。また、不妊の原因なども診ます。

②子宮頸がん検診～HPV（ヒトパヒローマウイルス）が原因となります。（詳細は6/2のブログをご参照ください。)

※ブライダルセットCの追加オプション～HPV検診（ヒトパピローマウイルスの型を調べる検査）6,200円

 

♡子宮体がん検診 4,700円

 子宮体部にできるがんの検査です。

♡AMH（抗ミュラー管ホルモン）検査  7,000円　

 卵巣年齢を知るAMHの測定採血です。これから妊娠を考えている方や、妊活中の方にお勧めです。

♡その他採血・尿検査 3,600円

 学校・職場で健康診断を受けてない方に一般内科的採血（貧血・肝機能・腎機能・コレステロール・中性脂肪など）、尿検査をします。

 

♡どの検査も組み合わせることが可能です。

また、妊娠に向けて日頃から基礎体温をつけておくことが大切です。基礎体温は、その日の体調はもちろん、女性ホルモンのバランスを知る一番的確な方法です。

基礎体温の測り方の指導も行っておりますので、問診の際に気軽にお聞きください。

 

コメント

ブライダルチェックは健康保険が適用されず全て自己負担となるため、特に異常がなかったら高い費用が無駄になったような気がして、受けてみたいけれど躊躇してしまうという人も多いでしょう。

でも、何も異常がなければそれにこしたことはありません。これから安心して妊娠・出産に向かい合うことができます。

それとは逆に、念のためにと受けたブライダルチェックで異常が見つかってしまったら将来が心配になり、不安になりますよね。しかし、その場合は早期発見ができたと前向きに考えましょう。病気が発見できたことで、子宮外妊娠や流産のリスクを抑えることができるのです。

将来元気な赤ちゃんに逢うためにもブライダルチェックを受けて万全の準備をしておきましょう。

ささいな心配や不安などすべてお聞かせください

スタッフ一同心よりお待ちしております